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2000/09/25

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2000/09/25 (月) 曇時々晴

AIR分析みたいなの

_ 最大の余韻をターゲットにいろいろ考えてみる。やっぱ隠しておいたほうがいいのかなぁ・・・そうしとくか。今回はコメントでなくBGCOLORで・・・といっても、うちの日記は最新と過去分でBGCOLORが違うので普通の方法は使えない・・・つーことで白TABLEに白文字で。

_ 「クライマックスのあと萎える」というのを何らかの否定材料にしている評をよく見るんですが、あれって、作品側が「読者を追い出している」と思っています。で、最後の2人も話の結末であること以上に「ほーらそこにいるのが追い出された読者、つまりあんたらだよ」と親切にも言ってくれているような気がするのは、わしだけでしょうか? ごうちゃも「世界が閉じ」「自分がはじきだされ」「あの二人が私たち自身と感じた」と書いていますが、つまり同じ・・・つーことはわしだけじゃないな^^;。これについてはまた後で。

_ ついでによく槍玉に上がっているネタについて。つーかシナリオ構造分析みたいなのはわし内ではもう完結しているしあちこちで書かれているので、それ以外の話。

_ SUMMER編。「あんたら(制作側)が『あるストーリー』にマルチシナリオだADVだゲームだと言うために選択肢を設ける『理由』は何だいオラ?」とけしかけているように見えるのは、わしだけでしょうか。

  1. ただの量(かさ)増し
  2. 反応の追求
  3. プレイヤーの意思の確認
  4. プレイヤーの意思や感情の制御
  5. 隠した「何か」の起動スイッチ

1. に少々 2. を混ぜたもの程度で済ませてしまっているものがなんと多いことか。2. と 3. の使い分けが上手いものは、「選択肢が覚えやすい」という評価につながってくると思います。4. はONEでそれに気付かされて以来「あからさまなもの」はあまり見ないんですが、AIRではけっこう隠し味で入っているような気が。5. はAIRの妄想系画像やKanosoのBadEndがこれじゃないかと。

_ DREAMの観鈴編をAIR編でトレースするなんてのは、「選択肢でできる遊び」としては壮大かつバカで、わし的にはかなりヒットしたんですが、実は読者には反応があまりよくないあたりはもうちょっとスマートさが必要だったのかなぁとか思ったり。

_ 美凪編と佳乃編の存在意義。ひとつはこの舞台が「夏である」ことに起因していると思います。夏の思い出は、もちろん経験した順に並ぶ「シリアルな存在」ですが、経験順とは関係なくばらばらにいくつも同時に思い出せる「パラレルな存在」でもあります。それはマルチシナリオのゲームをプレイ後に回想したものに似ている気がします。

_ 「よーい、どん」EDは、ドラマに巻き込まれない分だけ、多くの読者がすでに持っている「夏の思い出」に近い存在です。親近感があるということは、好きなEDになりやすいという理由の説明になるんじゃないかと。

_ で、さっきの「読者を追い出す」話。夏は時間が過ぎると秋になってしまいます。つまり夏に追い出されるわけで。楽しい時間は、そこから追い出されるまで「思い出」としては完成しません。もちろん読み終わってしまえばその作品世界からは強制退出させられるわけですが、そうでなく作品世界の側から出口を指示されているようで、わしは好きです。もっとも、逆にこれが「さんざんじらして挙句『出て行け』かい!」というイメージにもなるわけですが。

_ もうひとつの存在意義は、往人が「旅人である」という設定のため。旅人が現れ、いくつかのできごとがあり、そして去る。または旅を終える。大昔からそれこそ山のようにある話ですが、だからこそこれを表現するためにはいくつもの話がなければなりません。また、作品の読者は、その作品世界に立ち寄る「旅人」に例えることが可能だということも要素に入れていいかも。

_ 逆に言えば、マルチシナリオでなければならない理由のために「夏」と「旅人」という題材を用意してストーリーを作ったと考えることができます。これは、わしが今までにマルチシナリオADVをプレイしたときに思った「なぜマルチシナリオでなければならないか」という疑問のひとつの解答であると考えています。痕の「分岐型でなければできないシナリオのため」、To Heartの「学園生活の効果的な演出のため」、とらハの「主役(真くんでなくヒロインになるほう)と脇役の交代によるシナリオの幅を楽しむため」、ONEの「抗えない運命にどう対峙するかをいくつも描くため」と同じように。

_ ・・・というようなもんで、どうだろう。


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