このページは、アナログ放送より「きれいになった」と言われるデジタル放送においての、「TVアニメーション番組」の放映状況について記述したものである。
時期 | 全番組数 | うち新番組 | HV放映 | うち新番組 | BD発売 | うち新番組 | ||
2010年10月期 | ||||||||
2010年7月期 | 68 | 18 | 54 | 13 | 17 | 13 | ||
2010年4月期 | 71 | 32 | 53 | 23 | 17 | 14 | ||
2010年1月期 | 72 | 15 | 47 | 10 | 14 | 10 | ||
2009年10月期 | 79 | 34 | 46 | 16 | 17 | 14 | ||
2009年7月期 | 83 | 18 | 55 | 11 | 18 | 8 | ||
2009年4月期 | 81 | 37 | 50 | 22 | 16 | 11 | ||
2009年1月期 | 82 | 22 | 42 | 10 | 12 | 5 | ||
2008年10月期 | 83 | 39 | 43 | 18 | 9 | 9 | ||
2008年7月期 | 81 | 20 | 36 | 6 | 3 | 1 | ||
2008年4月期 | 79 | 41 | 32 | 13 | 2 | 2 |
当家にて、地上デジタル放送が受信できるようになった。今まで地上波の散々なゴーストと鬱陶しいノイズに悩まされてきた当方としては、非常に嬉しいことである。
スタジオで収録できるニュースやバラエティ、またドラマなどの番組は、カメラを刷新するだけで比較的簡単にできることもあって、順調にハイビジョン化が進んでいる。しかし、アニメ番組においてはそれほど進行しているとはいえない。デジタルによる恩恵を受けられるのは、一部の例外を除けば「NHK放映のもの」と、「テレビ東京以外の局でのゴールデンタイム枠のもの」だけといっていい。全体からすれば2割程度である。
ひとつは「製作工程」の問題。撮影まではデジタルで進行するものがほとんどとなったが、この時点においてHDフォーマットで撮影されることがまだ少ないと思われる。データ容量や処理時間を考えれば、HD化が難しいことには理解が及ぶ。
もうひとつは「編集工程」や「納品」の問題。撮影後、TV放映枠に嵌め込むまでの段階でコンポジットビデオ機材を経由することがあるようだ。これは、単純に納期の問題であったり、局側の体制の問題であったり、「後でDVDの利益を上げるためにTV放映時に画質を低下させるための策」であったりするようだ。
現状では、まだ「地上デジタル放送を本来の画質で観る」どころか「地上デジタル放送を観る」ことすらさほど進んでいない。そこで、「どの番組がどんなフォーマットで放送されているか」が広く知られることが「地上波放映アニメを高画質で鑑賞する」ための助けとなればと思い、調査と記録を行ってみることとした。
※2006年4月期より、調査範囲を地上デジタルだけでなくBSデジタル/CS110にも拡大した。地上デジタルで放映されないアニメが少なからず存在することが理由。
映像素材は、「コンポジット」または「コンポーネント」またはと呼ばれるどちらかの方式でデジタル放送設備へ入力される。コンポジットは「複合・合成」の意味で、映像の輝度信号と色信号を合成して1つの信号にして送信する方式のことで、従来のテレビ放送で使われていた方式である。これに対して、「コンポーネント」は映像信号を合成することなく複数の信号(YCbCrやRGBなど)のまま送信する方式のことである。
コンポジット方式の場合、合成されてしまった信号を再び映像に戻すときに、輝度信号と色信号を分離する必要が生じる。これを「Y/C分離」と呼ぶ。もともと2つあった情報を1つにしてしまうため、これを再び2つに分けようとしても、元通りの完全な2つの情報に戻るわけではない。「非可逆」なのである。
元に戻らない分の情報は、ノイズとして画面に現れる。日本では「NTSC」という方式で合成が行われているが、この方式に由来するノイズは、大きく分けて以下の2種類である。
どちらも、「3次元Y/C分離」という機構を使うことである程度軽減させることはできるが、これも完全ではない。アナログ放送では「コンポジット信号をテレビ側でY/C分離して表示する」ため、受像機を「3次元Y/C分離方式にする」ことによる高品質化が可能であった。しかし、デジタル放送では「コンポジット信号を局側でY/C分離してからデジタル化して送信」するため、受像機側では改善を望むことができないという問題がある。
なお、これらが発生する原理については、以下が詳しい。
まず、「解像度」の項をみるとよい。
続いて「画角」をみよう。
最後に「ソース」をみる。