6.11.1. 発声と待ち時間に関連する命令について


[表紙に戻る] [<<<<<] [>>>>>] [ひとつ上へ]


「ノートオン」「ノートオフ」「ポリフォニック・キープレッシャー」に関する命令と、発音タイミングを制御する命令群です。

CBノートオンを行ないます。
!ノートオンを行ないます。
C*B*ノートオフを行ないます。
!*ノートオフを行ないます。
C!B!ポリフォニック・キープレッシャーを行ないます。
!!@Kポリフォニック・キープレッシャーを行ないます。
R@W休符として動作します。
Z同時発声音を設定します。

CB

書式CB>〔<+-=>〕〔(ONベロシティ}〔,OFFベロシティ}〕)〕〔{音長}〕〔,ゲート}〕
CB>〔<+-=>〕〔(ONベロシティ}〔,OFFベロシティ}〕)〕〔{音長}〕&
解説

指定のノートのノートオンを行ない、場合によっては一定時間後にノートオフを行います。

+”・“-”・“=”はそれぞれノートをシャープ・フラット・ナチュラル化します。複数付けることで、ダブルシャープ・フラットなども表現できます。

ONベロシティ}は、ノートオンの強さです。0〜127で絶対的な強さを、“$$-127”〜“$$+127”で“U”命令からの相対的な強さを指定します。省略時は“U”命令の値が与えられます。

OFFベロシティ}は、ノートオフの強さです。0〜127で絶対的な強さを、“$$-127”〜“$$+127”で“U*”命令からの相対的な強さを指定します。省略時は“U*”命令の値が与えられます。

音長}は、次の命令を処理するまでの待ち時間です。音長値を指定します。省略時は“L”命令の値が与えられます。

ゲート}は、ノートオフまでの待ち時間を求めるための「引数」です。音長値または“@Q”命令の分子部分を指定します。省略時は“L”・“Q”命令の値が与えられます。
実際の待ち時間であるゲート長はSMCが“@Q”命令の値に基づいて算出します。待ち時間が0mcとなった場合、ノートオフは無効となり行われません。また{音長}の待ち時間より大きくなった場合、以後の命令の処理中にノートオフが行われますが、同じノートのノートオン命令があった場合は新しい命令のゲート長が有効になります。

&”は、以後の最初のノートオフが行われるときに同時にノートオフされるようにします。

参照 !
C*B*
C!B!
U
U*
L
Q
@Q
用例 さまざまなノートオンを行ないます。
; 初期設定
3 @%0           ; クロック数表記を基本
3 U64           ; ONベロシティ64
3 U*64          ; OFFベロシティ64
3 @Q0           ; ゲート長はゲートそのまま
3 L24,22        ; 音長24mc, ゲート長22mc
3 O4            ; オクターブ4
; 発声
3 C             ; 上記の値でCを発声
3 C48           ; 音長48mc, ゲート長22mcでCを発声
3 C48,46        ; 音長48mc, ゲート長46mcでCを発声
3 C(96)         ; ONベロシティ96でCを発声
3 C(96,127)     ; ONベロシティ96, OFFベロシティ127でCを発声
3 C0&E0&G       ; C・E・Gの和音を発声
                ; (C・Eが音長0mcのため、C・E・Gが同時ノートオン
                ;   される。またC・Eに&が付いているため、Gに
                ;   合わせてC・Eが同時ノートオフされる)

!

書式 !ノート値}〔,音長}〕〔,ゲート長}〕
!ノート値}〔,音長}〕&
!ノート値}〔(ONベロシティ}〔,OFFベロシティ}〕)〕〔{音長}〕〔,ゲート}〕
!ノート値}〔,〕〔(ONベロシティ}〔,OFFベロシティ}〕)〕〔{音長}〕&
解説

指定のノートのノートオンを行ない、場合によっては一定時間後にノートオフを行います。

ノート値}は、ノートの番号です。ノート値を指定します。省略時は最近の発声命令のノート値が与えられます。

以後の引数は“CB”命令と同一です。

参照 CB
!*
!!
用例 さまざまなノートオンを行ないます。
; 初期設定
3 @%0           ; クロック数表記を基本
3 U64           ; ONベロシティ64
3 U*64          ; OFFベロシティ64
3 @Q0           ; ゲート長はゲートそのまま
3 L24,22        ; 音長24mc, ゲート長22mc
; 発声
3 !60           ; 上記の値でCを発声
3 !,48          ; 音長48mc, ゲート長22mcでCを発声
3 !,48,46       ; 音長48mc, ゲート長46mcでCを発声
3 !60(96)       ; ONベロシティ96でCを発声
3 !(96,127)     ; ONベロシティ96, OFFベロシティ127でCを発声
3 !60,0&!64,0&!67 ; C・E・Gの和音を発声
                ; (C・Eが音長0mcのため、C・E・Gが同時ノートオン
                ;   される。またC・Eに&が付いているため、Gに
                ;   合わせてC・Eが同時ノートオフされる)

C*〜B*

書式CB>〔<+-=>〕*(OFFベロシティ)〕〔{音長}〕
解説

指定のノートのノートオフを行ないます。

+”・“-”・“=”はそれぞれノートをシャープ・フラット・ナチュラル化します。複数付けることで、ダブルシャープ・フラットなども表現できます。

OFFベロシティ}は、ノートオフの強さです。0〜127で絶対的な強さを、“$$-127”〜“$$+127”で“U*”命令からの相対的な強さを指定します。省略時は“U*”命令の値が与えられます。

音長}は、次の命令を処理するまでの待ち時間です。音長値を指定します。省略時は“L*”命令の値が与えられます。

参照 CB
U*
L*
用例 ノートオフを行ないます。
; 初期設定
3 @%0           ; クロック数表記を基本
3 U64           ; ONベロシティ64
3 U*64          ; OFFベロシティ64
3 @Q0           ; ゲート長はゲートそのまま
3 L24,22        ; 音長24mc, ゲート長22mc
3 O4            ; オクターブ4
; 発声
3 C,0           ; ゲート長0mc(無効)でCを発声
3 C*0           ; Cをノートオフ

!*

書式 !*ノート値}〔(OFFベロシティ)〕〔{音長}〕
解説

指定のノートのノートオフを行ないます。

ノート値}は、ノートの番号です。ノート値を指定します。省略時は最近の発声命令のノート値が与えられます。

以後の引数は“C*B*”命令と同一です。

参照 !
C*B*
用例 ノートオフを行ないます。
; 初期設定
3 @%0           ; クロック数表記を基本
3 U64           ; ONベロシティ64
3 U*64          ; OFFベロシティ64
3 @Q0           ; ゲート長はゲートそのまま
3 L24,22        ; 音長24mc, ゲート長22mc
; 発声
3 !60,0         ; ゲート長0mc(無効)でCを発声
3 !*60,0        ; Cをノートオフ

C!〜B!

書式CB>〔<+-=>〕!(PKP値)〕〔{音長}〕
解説

指定のノートのポリフォニック・キープレッシャーを行ないます。

+”・“-”・“=”はそれぞれノートをシャープ・フラット・ナチュラル化します。複数付けることで、ダブルシャープ・フラットなども表現できます。

PKP値}は、ポリフォニック・キープレッシャーの値です。0〜127で絶対的な値を、“$$-127”〜“$$+127”で“U!”命令からの相対的な値を指定します。省略時は“U!”命令の値が与えられます。

音長}は、次の命令を処理するまでの待ち時間です。音長値を指定します。省略時は“L!”命令の値が与えられます。

参照 CB
U!
L!
用例 ポリフォニック・キープレッシャーを行ないます。
; 初期設定
3 @%0           ; クロック数表記を基本
3 U64           ; ONベロシティ64
3 U*64          ; OFFベロシティ64
3 @Q0           ; ゲート長はゲートそのまま
3 L24,22        ; 音長24mc, ゲート長22mc
3 O4            ; オクターブ4
; 発声
3 C,0           ; ゲート長0mc(無効)でCを発声
3 C!(96)24      ; Cのポリフォニック・キープレッシャーを96に
3 C*0           ; Cをノートオフ

!!@K

書式 !!ノート値}〔(PKP値)〕〔{音長}〕
@Kノート値}〔(PKP値)〕〔{音長}〕
解説

指定のノートのポリフォニック・キープレッシャーを行ないます。

ノート値}は、ノートの番号です。ノート値を指定します。省略時は最近の発声命令のノート値が与えられます。

以後のパラメータは“C!B!”と同一です。

参照 !
C!B!
用例 ポリフォニック・キープレッシャーを行ないます。
; 初期設定
3 @%0           ; クロック数表記を基本
3 U64           ; ONベロシティ64
3 U*64          ; OFFベロシティ64
3 @Q0           ; ゲート長はゲートそのまま
3 L24,22        ; 音長24mc, ゲート長22mc
; 発声
3 !60,0         ; ゲート長0mc(無効)でCを発声
3 !!(96)24      ; Cのポリフォニック・キープレッシャーを96に
3 !*60,0        ; Cをノートオフ

R@W

書式 R〔{音長}〕
@W〔{音長}〕
解説

何もしないで待ちます。休符として使います。

音長}は、次の命令を処理するまでの待ち時間です。音長値を指定します。省略時は“L”命令の値が与えられます。

参照 L
用例 何もしないで待ちます。
; 初期設定
3 @%0           ; クロック数表記を基本
3 U64           ; ONベロシティ64
3 U*64          ; OFFベロシティ64
3 @Q0           ; ゲート長はゲートそのまま
3 L24,22        ; 音長24mc, ゲート長22mc
3 O4            ; オクターブ4
; 発声
3 C             ; Cを発声
3 R             ; 24mc待つ
3 C             ; Cを発声

Z

書式 Z〔{同時発声音}〔,同時発声音...}〕〕
解説

上記の発声命令で、音階をずらして同時に発声するノートの音程を設定します

同時発声音}は、指定ノートからの音程の相対値です。-127〜+127を指定します。例えば+12を指定することで、1オクターブ上のノートを同時に発声できます。

同時発声音}は、同時に7つまで指定することができます。1つも指定しない場合は、同時発声音を無効にします。

参照
用例 1オクターブ上のノートを同時に発声します。
; 初期設定
3 @%0           ; クロック数表記を基本
3 U64           ; ONベロシティ64
3 U*64          ; OFFベロシティ64
3 @Q0           ; ゲート長はゲートそのまま
3 L24,22        ; 音長24mc, ゲート長22mc
3 O4            ; オクターブ4
; 発声
3 CDEFG         ; CDEFGを発声
3 Z+12          ; 12半音=1オクターブ上を同時発声
3 CDEFG         ; CDEFGを発声
3 Z,+24         ; 24半音=1オクターブ上も同時発声
3 CDEFG         ; CDEFGを発声
3 Z             ; 同時発声を無効化
3 CDEFG         ; CDEFGを発声


[表紙に戻る] [<<<<<] [>>>>>] [ひとつ上へ]