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2000/10/20

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2000/10/20 (金) 曇後雨

ゲームの音

_ ゲームのBGM。ゲームといっても、いわゆるADV型ゲーム限定。アクションゲームや、車・飛行機なんかのシミュレーション系は効果音や環境音は「それが命」なので。

_ BGMと声ばかりで環境音や効果音の使用があまりない理由は「リソースが割けないから」。

_ 環境音も効果音も、ほとんどは実在の音をサンプリング、加工して大量にライブラリ化させておかなければならない。そんなことができる人は音楽を作れる人よりずっとずっとずっと少ない。しかも貯めるだけじゃダメで、今度はそれをスクリプトで表現しなければならない。そんな技能が育つ土壌は、今のところまだないだろう。

_ 環境音は(声などに比べると)音楽並みのクオリティで収録しないと使い物にならない。このため膨大にメモリやディスクなどの資源を消費してしまう。たとえばAIRの「蝉・虫・雨・風・波・花火」は22KHz16bitステレオ収録で、それだけで50MBあって、これ以下のクオリティでは劣化が激しくて使用に耐えないのではないかと思う。また環境音は結局は背景の描写にしかならない。BGMは背景の描写という意味では落ちるが、それだけでなく同時に制作側の感情を伝えたり視聴者の感情を操作したりすることができる。同じだけ資源を消費するなら、どっちをとるかといわれれば音楽をとるのは自然だろう。

_ 一般的な映像表現に付随する音声は、さまざまなソースを最後にミックスダウンして1つのトラックに収めてしまえば、それまでにかかったコストは忘れてしまうことができる。しかし、ゲームの場合は数々のソースをシステム自らがデータとして持ち、ミキシング処理するというコストを払わなければならない。

_ こうやってコスト計算していくと、結局音はBGMのみで済ませるというのがいちばん現実的だということで、ずっとそれで来たんじゃないかと。声が使えるようになってからは、それ自身が直接商品の一部としてアピールできる・・・つまり簡単にコストに見合うだけの価値があるように見せられるということで使われるようになった*1。これに比べて、環境音や効果音は直接宣伝材料にならない割にコストはかかるし、実際にコストをかけただけの効果があるかどうかを予見しにくい、ということで使われない。まだ「当然のようにあるべきもの」という認識がないのだろう。

_ 「無音」が唯一コスト無しで実現できる環境音であるということに気付くと、案外その環境音が使えるシーンは多くないことに気付くのではないだろうか。逆にそれを浮かび上がらせるために、そうでないときはずっと音を出し続けていなくてはならないと。

_ そういえば、Kanonは最初のほうはあちこち効果音が入っているんだけど、入っていたりいなかったりするのがかえって気になってしまうというつまらん結果になっている。また、AIRの蝉や虫の声による「夏」の描写力アップ・・・これがなかったらこれほどまでの夏の気分はなかったろうなぁ・・・とか。

*1: 本当に価値ある使い方をされているかどうかは・・・。





メールはこちらへ...[後藤浩昭 / Hiroaki GOTO / GORRY / gorry@hauN.org]

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