ムービーエンコード手順書 20070411

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Last update: Tuesday, 21-Sep-2010 15:17:33 JST

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ここでは、我が家における、主にTV放映アニメーション映像をPC/PSP/PLAYSTATION3で再生可能なH.264/AVC化するまでの手順を解説する。

  1. ソフトウェアの準備
  2. 素材準備
  3. DVD2AVIによるMPEG2映像デコードとMPEGオーディオ分離
    1. 映像オプション指定
    2. 音声オプション指定
    3. その他のオプション指定
    4. d2vプロジェクト保存
  4. mpg123によるMPEGオーディオのデコード
  5. AviUtlの初期設定
    1. システム設定
    2. ショートカットキー登録
  6. AviUtlによる映像の再構成
    1. 全フィルタのOFF
    2. プロファイルの保存
    3. 不要部分の削除
  7. AviUtlによる映像エフェクト処理
    1. フィルタ順序の設定
    2. 24fps化の設定
    3. インターレース解除の設定
    4. 「インターレース解除2」によるプログレッシブ化
    5. クリッピングと拡大縮小の設定
    6. ゴースト除去の設定
    7. 時間軸ノイズリダクションの設定
    8. 「Wavelet NR Type-G」によるノイズリダクション
    9. 音声の調整
    10. aupプロジェクト保存
    11. プロファイルの保存
  8. TMPGEnc 4.0 XPressによるH.264/AVC出力
    1. 入力ファイルの設定
    2. エンコード設定
      1. 映像設定(1)
      2. 映像設定(2)
      3. 音声設定
      4. テンプレートの保存
    3. バッチ出力設定
    4. バッチ出力実行
  9. 再生の手順
    1. PCでの再生
    2. PLAYSTATION3/PSPでの再生
    3. それ以外での環境での再生

ソフトウェア 概要 導入方法
DVD2AVI 1.77.1
MPEG2ビデオデコーダ, Demuxer
  1. 解凍する。
GORRY debugged +1
MPEGオーディオデコーダ
  1. 解凍する。
  2. mpg123_decode.batを、ファイルに記述されている内容に沿って「"c:¥program files¥mpg123¥mpg123.exe" -w %1.wav %1」などと書き換える。または展開フォルダにpathを通すだけでもよい。
  3. エクスプローラで、mpg123_decode.batを「"*.MPA"ファイルを開くアプリケーション」に割り当て、"*.MPA"を右クリック→[アプリケーションから開く]の候補に入るようにする。
TMPGEnc 4.2.9.206
ビデオ編集ツール
  1. インストーラでインストールする。
※ 4.3以降のバージョンではH.264/AVCファイル作成時に音ずれが発生することがある。
aviutl 0.98d
ビデオ編集ツール
  1. 解凍する。
aviutl_ghost
AviUtl用 縦線ゴースト除去プラグイン
  1. AviUtlと同じフォルダに解凍する。
インターレース解除2 0.10α5
AviUtl用 インターレース解除プラグイン
  1. AviUtlと同じフォルダに解凍する。
ウェーブレット・ノイズフィルタ
Type-G 0.38
AviUtl用 ノイズ低減プラグイン
  1. AviUtlと同じフォルダに解凍する。
AviUtl設定ファイル群
20070411a
キー設定と出力プロファイル集
  1. AviUtlと同じフォルダに解凍する。
TMPGEnc4.0XPress設定ファイル群
20070411a
出力テンプレート集
  1. TMPGEncのテンプレートフォルダに解凍する。

以下のような素材(input.m2p)を準備する。

ビデオ形式
ハードウェア MTV2000
ソフトウェア Canopus Feather
プロファイル MP@ML
解像度 720x480
映像ビットレート 5Mbps〜15Mbps CBR
GOPピクチャ枚数 15
周期 3
Closed GOP OFF
フレーム構成 IBBP
※ MTV2000は、常にトップフィールドが先に表示される。

オーディオ形式
ハードウェア MTV2000
ソフトウェア Canopus Feather
音声サンプリングレート 48KHz
音声ビットレート 192〜384Kbps
音声形式 Layer2
音声チャネル ステレオ
エンファシス なし
プロテクション OFF
オリジナル OFF
コピーライト OFF
※ 音声サンプリングレートは44.1KHzでもよい。適宜読み替えよ。


DVD2AVIを起動し、「input.m2p」をドラッグ&ドロップする。

iDCTアルゴリズム 32bit SSE2 MMX
フィールド処理 そのまま
色空間指定 YUV 4:2:2
YUV->RGB変換 パソコン色調
輝度調整 (使用しません)
画像サイズ (使用しません)

処理対象トラック トラック1
音声仕様 自動選択
ドルビーデジタル (使用しません)
MPEGオーディオ MPAで出力
48->44.1KHz変換 しない
音量正規化 (使用しません)

[ヘルプ]-[VFAPIプラグイン] ON

メインメニューから[ファイル]-[プロジェクトの保存]を選択すると、ファイル名の指定ダイアログが表示される。ここでは「input.m2p」と同じフォルダで「input」を入力する。

ビデオプロジェクトファイルが「input.d2v」で作成され、MPEGオーディオファイルが「input MPA T01 DELAY -66ms.mpa」で作成される。"-66"の部分は異なる値になることがある。

これでDVD2AVIでの作業は終了。アプリケーションを閉じてよい。



「input MPA T01 DELAY -66ms.mpa」を右クリックし、[アプリケーションから開く]-[mpg123_decode]を選択する。

DOSプロンプトが表示され、MPEGオーディオファイルをWAVファイルにデコードする作業が始まる。終了するとDOSプロンプトは閉じ、「input MPA T01 DELAY -66ms.mpa.wav」が作成される。



AviUtlを起動する。以下の設定は最初の1回だけでよく、以後は必要ない。

なお、設定が終了したら、一度アプリケーションを終了させる必要がある。

メインメニューから[ファイル]-[環境設定]-[システムの設定]を選択し、システムの設定ダイアログを表示させる。

最大画像サイズ 通常は720,480で十分だが、より大きい寸法の映像を処理するときはそのサイズにする。たとえばハイビジョン映像のときは1920,1080を設定する
最大フレーム数 1秒=29.97フレームとして、入力できる最大フレーム数を指定する。500000で約4時間30分。
任意フレーム数移動 「5,30,450,1800」を推奨する。これでほぼ「1/6秒、1秒、15秒、1分」となり、シークのための入力キー数をかなり少なくすることができる。なお、他の値にするときは「30の倍数または約数」にすると、MPEGファイルのシークが効率的になることを覚えておくとよい。
ロード時にプロファイルを
一時プロファイルに複製して
使用する
ONにする。プロファイルを使用する場合、フィルタパラメータなどを変更すると、リアルタイムにプロファイルが書き換えられてしまう。誤って完成したプロファイルをいじってしまうことを防ぐため、このオプションをONにする。


キーボード対応(1)

キーボード対応(2)

メインメニューから[ファイル]-[環境設定]-[ショートカットキーの設定]を選択し、ショートカットキー登録ダイアログを表示させる。

設定は自由で構わないが、以下を推奨する。なお、他の機能に同じキーが割り当てられているとそちらが優先されてしまうことがあるので、あらかじめすべてのキーの設定をクリアしておくのが望ましい。

Delete [編集]->[選択範囲のフレーム削除]
Ctrl+Z [編集]->[元に戻す]
Ctrl+A [編集]->[すべてのフレームを選択]
X [基本機能]->[次のフレームに移動]
S [基本機能]->[前のフレームに移動]
4 [基本機能]->[先頭のフレームに移動]
R [基本機能]->[最後のフレームに移動]
"[" [基本機能]->[現在のフレームを選択開始フレームにする]
"]" [基本機能]->[現在のフレームを選択終了フレームにする]
F [基本機能]->[選択開始フレームに移動]
V [基本機能]->[選択終了フレームに移動]
W [基本機能]->[次のキーフレームに移動]
2 [基本機能]->[前のキーフレームに移動]
C [基本機能]->[任意フレーム数次移動A]
Z [基本機能]->[任意フレーム数前移動A]
D [基本機能]->[任意フレーム数次移動B]
A [基本機能]->[任意フレーム数前移動B]
E [基本機能]->[任意フレーム数次移動C]
Q [基本機能]->[任意フレーム数前移動C]
3 [基本機能]->[任意フレーム数次移動D]
1 [基本機能]->[任意フレーム数前移動D]



AviUtlを起動する。

「input.d2v」「input MPA T01 DELAY -66ms.mpa.wav」の順にドラッグ&ドロップする。

編集時は、すべてのフィルタと、縮小やフレームレート変更・インターレース解除などをOFFにしておくと、処理が高速化される。

  1. メインメニューから[フィルタ]-[全フィルタをOFFにする]を選択し、全フィルタをOFFにする。
  2. メインメニューから[設定]-[サイズの変更]-[なし]を選択し、サイズの変更をOFFにする。
  3. メインメニューから[設定]-[フレームレートの変更]-[なし]を選択し、フレームスキップをOFFにする。
  4. メインメニューから[設定]-[インターレース解除]-[なし]を選択し、インターレース解除をOFFにする。

この状態で、メインメニューから[プロファイル]-[プロファイルの編集]-[新しいプロファイルの作成]を選択し、「編集用プロファイル」として保存しておくと、以後はこの「編集用プロファイル」を選択するだけで全フィルタをOFFすることができ、便利である。


CMなどの不要部分があれば、それを削除することができる。

キーボードを使わずに操作するときは、以下のようにする。

  1. マウスなどでフレーム画像の下のバーをドラッグして、おおまかな位置を選ぶ。
  2. コマ選択ボタン を押して、位置の微調整をする。
  3. コマが定まったら、選択位置指定ボタン を押して、削除を開始する位置と終了する位置を選ぶ。範囲は、バーが青くなることで示される。
  4. メインメニューから[編集]-[選択範囲のフレーム削除]を選択し、選択範囲を削除する。

キーボードを併用すると、便利である。なお、キーは「ショートカットキー登録」で設定されているものを使用する。

  1. "1"・"3"で、1分単位の移動を行う。
  2. "Q"・"E"で、15秒単位の移動を行う。
  3. "A"・"D"で、1秒単位の移動を行う。
  4. "Z"・"C"で、5コマ単位の移動を行う。
  5. "S"・"D"で、1コマ単位の移動を行う。
  6. "["・"]"で、削除を開始する位置と終了する位置を選ぶ。
  7. "Delete"で、選択範囲を削除する。

"4"・"R"で先頭・最終フレームへの移動、"F"・"V"で選択開始・終了位置への移動ができる。



前項目からの引継ぎ操作となる。

メインメニューから[設定]-[フィルタ順序の設定]-[ビデオフィルタ順序の設定]を選択し、順序設定ダイアログを表示させる。

指定したフィルタが以下の順序になるようにする。他のフィルタは使用しないので、順序は問わない。

インターレース解除2
クリッピング
ゴースト縦線除去
ノイズ除去(時間軸)
Wavelet_NR Type-G

入力映像が「24fpsを2-3プルダウンしたもの」である場合、メインメニューから[設定]-[フレームレートの変更]-[24fps <- 30fps (4/5)]を選択し、フレームを24fps化するように設定する。30fps映像の場合はこの設定は不要。

メインメニューから[設定]-[フレームレートの変更]-[24fps<-30fpsの間引きには自動24fpsの処理を使う]をONにし、重複したフレームを自動検出して間引くようにする。


メインメニューから[設定]-[インターレースの解除]-[自動24fps]を選択する。映像が24fps/30fpsのどちらであっても、この設定をONにすることで有効なインターレース解除を行うことができる。

メインメニューから[設定]-[インターレースの解除]-[トップフィールド -> ボトムフィールド]を選択し、トップフィールドが先に表示されるようにする。


メインメニューから[設定]-[インターレース解除2の設定]をONにし、[インターレース解除2]ダイアログを表示させる。

ダイアログの右上角のチェックをONにすると、フィルタが動作する。

Level 50
Count 50
Ct2pass 80
縞のみ 50
範囲 3
前フレームでも判定 ON
TOPファースト ON
2重化で解除 OFF
縞部分のみ解除 OFF
2Pass ON
2Passで誤判定時は解除画を使用 OFF
判定表示 OFF

4:3 LB
4:3LB
4:3
4:3
4:3 SQ LB
4:3スクイーズLB
4:3 SQ
4:3スクイーズ
16:9
16:9スクイーズ

上下または左右に大きな非表示部(右図の灰色部分)があるときは、クリッピングを行って処理の最適化を行うことができる。

  1. メインメニューから[設定]-[クリッピングの設定]をONにし、[クリッピングの設定]ダイアログを表示させる。
  2. 左右に大きな非表示部があるときは、幅が合計540ドット程度になるように調整する。本稿の設定(名前に"SQ"を含んだプロファイル)では、左右90ドットを設定している。
  3. 上下に大きな非表示部があるときは、高さが合計360ドット程度になるように調整する。本稿の設定(名前に"LB"を含んだプロファイル)では、上下60ドットを設定している。
  4. [元の縦横比に合わせる]・[元のサイズに拡大]は、OFFにする。この時点でサイズを戻すと、処理効率で損をする。
  5. ダイアログの右上角のチェックをONにすると、フィルタが動作する。


上が除去前、下が除去後

縦線ゴーストが発生している場合は、メインメニューから[設定]-[ゴースト(縦線)除去の設定]をONにし、[ゴースト(縦線)除去の設定]ダイアログを表示させる。

ダイアログの右上角のチェックをONにすると、フィルタが動作する。

横数十ラインが同一輝度になっていて、ゴーストの濃淡だけが表示されているフレームを探し、そこで[ゴーストの検索]ボタンをクリックする。同一輝度になっているラインを指定して[OK]ボタンをクリックすると、ゴーストの濃淡を打ち消して平坦な輝度になるような加工が映像全域にわたって行なわれるようになる。

右上図のような例の場合、ライン16〜150くらいを指定すると、右下図のようにゴーストが除去される。


ビデオ信号のデジタイズにおいては、しばしば信号の揺れによるノイズが発生する。これを小さくするには、時間軸ノイズリダクションが有効。メインメニューから[設定]-[ノイズ除去(時間軸)の設定]をONにし、[ノイズ除去(時間軸)フィルタ]ダイアログを表示させる。

ダイアログの右上角のチェックをONにすると、フィルタが動作する。

映像によってもっとも適正な値は変化するが、以下の値でとりあえず適正な効果は得られる。

強さ 256
範囲 2
しきい値 40

時間軸だけでは取りきれない、映像全域に発生するザラザラとしたノイズを除去するには、メインメニューから[設定]-[Wavelet_NR Type-Gの設定]をONにし、[Wavelet_NR Type-Gの設定]ダイアログを表示させる。

ダイアログの右上角のチェックをONにすると、フィルタが動作する。

映像によってもっとも適正な値は変化するが、以下の値でとりあえず適正な効果は得られる。

Mode 3
エッジLv0〜5 すべて75
Y-NR すべて50
適用度% 100〜200
縦係数% 100
展開値 0
Y-NR5横のみ10倍 OFF
Lv4輪郭強調_Mode0以外 OFF
Lv5輪郭強調_Mode0以外 OFF
縦方向も輪郭強調する OFF

分離したMPEG2の映像と音声はスタートポイントが一致していないことがあるため、ずれ補正を行なう必要がある。

  1. ファイル名が「input MPA T01 DELAY -66ms.mpa.wav」なら、音声のずれは-66ミリ秒である。
  2. メインメニューから[設定]-[音声の位置調整の設定]を選択すると、音声位置の調整を行うダイアログが表示される。-66msに合わせる。
  3. ダイアログの右上角のチェックをONにすると、フィルタが動作する。

また、テレビ映像の音量は、パソコンで再生すると小さく感じることがしばしばある。録音時に音量補正を行わない場合、パソコン用には約150〜200%に増幅することが望ましい。

  1. メインメニューから[フィルタ]-[音量の調整の設定]を選択すると、音量の調整を行うダイアログが表示される。150〜200%(128〜255)に合わせる。
  2. ダイアログの右上角のチェックをONにすると、フィルタが動作する。

メインメニューから[ファイル]-[編集プロジェクトの保存]を選択すると、ファイル名の指定ダイアログが表示される。ここでは「input.m2p」と同じフォルダで「input」を入力する。

ビデオプロジェクトファイルが「input.aup」で作成される。

この状態で、メインメニューから[プロファイル]-[プロファイルの編集]-[新しいプロファイルの作成]を選択し、「エンコード用プロファイル」として保存しておくと、以後はこの「エンコード用プロファイル」を選択するだけで全フィルタを設定することができ、便利である。

配布している「AviUtl設定ファイル群」には、これらの設定をすでに行ったプロファイルが収録されている。

  FPS サイズ インター
レース
解除
ゴースト
除去
時間軸
NR
Wavelet NR
Type-G
音声増幅 適用
480p_24fps 24 720x480 ON OFF ON OFF 200 24fpsで非表示部のないもの
(4:3・16:9スクイーズ)
480p_24fps_LB 24 720x360 ON OFF ON OFF 200 24fpsで上下に非表示部があるもの
(4:3LB)
480p_24fps_SQ 24 540x480 ON OFF ON OFF 200 24fpsで左右に非表示部があるもの
(4:3スクイーズ)
480p_24fps_SQ_LB 24 540x360 ON OFF ON OFF 200 24fpsで上下左右に非表示部があるもの
(4:3スクイーズLB)
480p_30fps 30 720x480 ON OFF ON OFF 200 30fpsで非表示部のないもの
(4:3・16:9スクイーズ)
480p_30fps_LB 30 720x360 ON OFF ON OFF 200 30fpsで上下に非表示部があるもの
(4:3LB)
480p_30fps_SQ 30 540x480 ON OFF ON OFF 200 30fpsで左右に非表示部があるもの
(4:3スクイーズ)
480p_30fps_SQ_LB 30 540x360 ON OFF ON OFF 200 30fpsで上下左右に非表示部があるもの
(4:3スクイーズLB)
edit 30 720x480 OFF OFF OFF OFF 0 編集用。何も加工しないので処理が高速
edit 30 208x140 OFF OFF OFF OFF 0 リモートデスクトップを使用する場合の編集用

これでAviUtlでの作業は終了。アプリケーションを閉じてよい。


TMPGEncを起動する。

[スタート]画面から[新規プロジェクトを開始する]ボタンをクリックすると、TMPGEncは初期化されて、新しい入力ファイルを受け付ける状態となる。

  1. 「input.aup」をドラッグ&ドロップする。
  2. 入力クリップの解析が行われ、しばらくすると結果が表示される。
  3. 解析結果は本作業で使用する設定にならないことが多い。AviUtlの使用プロファイルに合わせて、以下のように[アスペクト比]を正しく設定する。なお、いずれの設定でも[映像の種類]は[プログレッシブ]に設定する。
  4.   16:9映像 4:3映像
    480p_24fps ピクセル比40:33(NTSC 16:9) ピクセル比10:11(NTSC 4:3)
    480p_24fps_LB ピクセル比10:11(NTSC 4:3) (なし)
    480p_24fps_SQ (なし) ピクセル比40:33(NTSC 16:9)
    480p_24fps_SQ_LB ピクセル比40:33(NTSC 16:9) (なし)
    480p_30fps ピクセル比40:33(NTSC 16:9) ピクセル比10:11(NTSC 4:3)
    480p_30fps_LB ピクセル比10:11(NTSC 4:3) (なし)
    480p_30fps_SQ (なし) ピクセル比40:33(NTSC 16:9)
    480p_30fps_SQ_LB ピクセル比40:33(NTSC 16:9) (なし)

  5. 設定が終了したら、[OK]ボタンをクリックし、[クリップの編集]ダイアログを閉じる。

[出力設定]画面に移行すると、使用するエンコード設定テンプレートの選択を行うことができる。

新規にプロファイルを作成する場合は、[MPEG-4ファイル出力]から[MPEG-4 AVC形式]を選択する。

[出力コンテナの種類]を選ぶ。「PC/PSP/PLAYSTATION3対応」が目的であれば、どれでもよい。ここでは[iPodビデオ]を選択する。

[出力ストリームの種類]に[映像と音声]を選択する。


[映像設定(1)]タブをクリックして、各パラメータを設定する。

プロファイル [Main]のみ適用可能。
レベル
[自動]でよい。本設定ではLevel3と同等となる。
※ PSPではLevel3までを扱うことができる。
サイズ
入力映像のサイズに関わらず[720x480]で固定する。このため、4:3LB・4:3スクイーズLB映像を入力とする場合は、上下に非表示領域が発生する。
※ PC/PLAYSTATION3では再生可能なサイズに制限はないが、PSPでは[720x480][352x480][480x272][480x271][480x270][320x240]などの値のみを扱うことができる。
アスペクト比 入力映像が「16:9スクイーズ」の場合は[画面アスペクト比16:9]、それ以外の場合は[画面アスペクト比4:3]を選ぶ。
フレームレート AviUtlで「24fps化」をONにしている場合は[23.976fps(プログレッシブ)]を、OFFにしている場合は「29.97fps(プログレッシブ)」を選ぶ。
レート調整モード
通常は[1パス 固定量子化]または[2パス 可変ビットレート]を選ぶ。
[1パス 固定量子化]は高速に処理が行えるが、出力ビットレートやファイルサイズを前もって知ることができない。
[2パス 可変ビットレート]は時間がかかるが、指定のビットレートにおいてもっとも高品質な出力が行える。
平均ビットレート
レート調整モードに[2パス 可変ビットレート]を選んだ場合、以下の設定で概ね十分な品質が得られる。[1パス 固定量子化]の場合は指定できない。
720x480 1000〜1500kbps フルD1
352x480 600〜1000kbps ハーフD1
480x272
480x271
480x270
500〜800kbps PSPのDot by Dot表示
320x240 400〜600kbps QVGA
※ ニコニコ動画(smilevideo)では、(音声込みで)800kbps程度に抑える必要がある。
最大ビットレート
[平均ビットレート]の3〜4倍程度までで、かつ10000kbpsを超えない値を指定する。
動き検索範囲
大きいほど高品質になるが処理時間が長くなる。64程度がバランスがよい。
ビットレートバッファ
初期値の[1149984bytes]のままでよい。
ビデオフォーマット
[自動]でよい。本設定では[NTSC]と同等となる。
シーンチェンジを行う
[ON]にする。

[映像設定(2)]タブをクリックして、各パラメータを設定する。

GOP長 [300]にする。
Bフレーム長 [2]にする。
参照フレーム数
[2]にする。
量子化係数(Iピクチャ)
[レート調整モード]で[1パス 固定量子化]を選択したときの画質を決定する。
初期値の[24]で十分な品質が得られる。
量子化係数(Pピクチャ)
[レート調整モード]で[1パス 固定量子化]を選択したときの画質を決定する。
初期値の[25]で十分な品質が得られる。
量子化係数(Bピクチャ)
[レート調整モード]で[1パス 固定量子化]を選択したときの画質を決定する。
初期値の[27]で十分な品質が得られる。
エントロピー符号化モード
[CABAC]にする。
※ PSPではCABACのみ対応。
サブピクセル動き検索モード
[1/4ピクセル単位]にする。

[音声設定]タブをクリックして、各パラメータを設定する。

エンコーダ設定 [AACエンコーダ]にする。
サンプリング周波数 [48000Hz]にする。
チャンネルモード
[ステレオ]にする。
ビットレート
[128kbps]にする。
※ PSPでは上限128kbpsまで。
MPEGバージョン
[MPEG-4(ISO/IEC 14496-3)]にする。
オブジェクトタイプ
[Low Complexity]にする。
出力フォーマット
[Raw]にする。

この状態で、ウィンドウ左下の[保存]ボタンをクリックし、「エンコード用テンプレート」として保存しておくと、以後はこの「エンコード用テンプレート」を選択するだけで全エンコードパラメータを設定することができ、便利である。

配布している「TMPGEnc設定ファイル群」には、これらの設定をすでに行ったテンプレートが収録されている。

PSP_720x480_16x9_24fps_1024k.txp4e 720x480, 16:9, 23.976fps, 映像VBR/1024kbps/2pass, 音声128kbps
PSP_720x480_16x9_30fps_1024k.txp4e 720x480, 16:9, 29.97fps, 映像VBR/1024kbps/2pass, 音声128kbps
PSP_720x480_4x3_24fps_1024k.txp4e 720x480, 4:3(または4:3LB), 23.976fps, 映像VBR/1024kbps/2pass, 音声128kbps
PSP_720x480_4x3_30fps_1024k.txp4e 720x480, 4:3(または4:3LB), 29.97fps, 映像VBR/1024kbps/2pass, 音声128kbps

[エンコード]画面に移行すると、エンコードした映像を出力するための設定を行うことができる。

[出力先ファイル名]に適切なファイル名を指定し、[バッチエンコードツールへ登録]ボタンをクリックする。「TMPGEncバッチエンコードツール」が起動し、エンコード設定が登録される。

[出力プレビューを表示]ボタンをクリックすると、映像の縦横比やFPS設定が適切に行われているかどうかを確認することができる。本稿の設定の場合、出力される映像の解像度はすべて720x480、縦横比は以下のいずれかに集約される。

4:3 LB
4:3LB(上下に黒縁が付く)
4:3
4:3(スタンダード)
16:9
16:9(スクイーズ)

「TMPGEncバッチエンコードツール」の[バッチ開始]ボタンをクリックすると、バッチエンコードが開始される。


以上の方式で作成したH.264/AVC(*.MP4)ファイルは、以下の手順で再生できる。

H.264/AVC(*.MP4)ファイルをWindows PC上で再生するには、以下の手順をとる。なお、本稿の設定で作成されたファイルの再生には、概ねPentium4以上のCPU性能が必要と思われる。

  1. ワンセグチューナーなどを導入しているPCは、すでにWindows Media PlayerなどでH.264/AVC(*.MP4)ファイルを再生可能な設定になっていることがある。確認せよ。
  2. スプリッタとして、Haali MatroskaSplitterを導入する。H.264/AVCデコーダが導入済みの場合は、これだけでWindows Media Playerなどで再生可能になることがある。確認せよ。
  3. H.264/AVCデコーダとして、ffdshowを導入する。以上で、ほとんどの環境ではWindows Media Playerなどで再生可能になる。
  4. 以上で再生ができない場合、プレイヤーとしてMedia Player Classicを導入せよ。

以上の導入手順をとれない場合は、AppleのQuicktime Playerを用いて再生してもよい。ただしこの場合は、以下の制限がつくことになる。

  1. ffdshowや他のデコーダを使う場合に比べて、概ね3〜5割増しのCPU性能が要求される。
  2. 映像の縦横比が正しく表示されない。Shiftキーを押しながらウィンドウサイズを変更することで、マニュアルで縦横比を変更することは可能。

H.264/AVC(*.MP4)ファイルをPLAYSTATION3で再生するには、以下の手順をとる。PSPでも同様である。

  1. メモリカードのルートフォルダに"VIDEO"フォルダを作成し、その下に*.MP4ファイルを転送する。
  2. PLAYSTATION3/PSPの[ビデオ]メニューからメモリカードメディアを選び、ファイルを選んで再生する。

再生されている映像の縦横比が正しくない場合は、コントローラの△ボタンを押して[画面モード]を以下のように切り替える。

4:3 LB
4:3LBの場合:[ズーム]
4:3
4:3の場合:[ノーマル]
16:9
16:9の場合:[フル]

メモリカードの代わりに、以下の方法を用いることもできる。

  1. PS3の場合は、メモリカードの代わりにFAT32フォーマットされたUSBハードディスクなどを使用することができる。この場合は、メモリカードと同様の手順でよい。
  2. wwwサーバに*.MP4ファイルをアップロードし、wwwブラウザを使ってダウンロードする。この場合、ダウンロードする*.MP4ファイルにはファイルタイプ「video/mp4」などが付加されるよう、適切に.htaccessやmime.typesなどを設定する必要がある。

PSPの「VIDEO」フォルダに以下の内容のバッチファイルを置き、PCからPSPに*.MP4ファイルを転送したあとに実行することで、各映像ファイルのサムネイル画像(*.mp4と同名の*.jpgファイル)を生成することができる。実行にあたっては、ffmpeg.exeにPATHを通しておく必要がある。

for %%1 in (*.mp4) do ffmpeg -y -i %%1 -f image2 -ss 5 -vframes 1 -s 160x120 -an %%‾n1.jpg

上記以外の環境でも、「Level3以上のH.264/AVCファイル」の再生に対応している機材であれば、再生が可能である。以下に、再生が確認された機材を挙げておく。

  • Xbox360
  • ニコニコ動画プレイヤー


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