6.9.1. シーケンシャル・パラメータ・ブロックの表記について


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シーケンシャル・パラメータ・ブロック(SPB)は、時間の経過とともに変化する値(バリュー)を記述したデータ・ブロックです。このSPBを「6.11.6 SPCに関する命令について」で使用します。

SPBの定義行に書くパラメータには、以下のものがあります。

項目 解説
SPB番号 1〜126で指定します。0・127はSMC内部で定義されており、再定義はできません。
イニシャルパラメータ 変化するバリューの最初の値です。引数はイニシャルバリューと呼びます。
イニシャルバリューはバリューを-32768〜32767で指定します。
スケールパラメータ 変化するバリューの具合を指定します。これをいくつか記述することで、変化の順序を表現します。3つの引数は順にスケールタイム・スケールステップ・スケールバリューと呼びます。
スケールタイムは音長値を指定します。0mcを指定すると、瞬間的にスケーリングを終了して次のスケールパラメータの処理に入ります。
スケールステップは段階数を指定します。
スケールバリューはバリューを-32768〜32767で指定します。
エンドパラメータ バリューの変化を終了するとともに、SPBの終わりを示します。
ループスタートパラメータ ループエンドパラメータを処理すると、ここへ戻ってくるとともに、バリューを再初期化します。引数はループスタートバリューと呼びます。
ループスタートバリューはバリューを-32768〜32767で指定します。
ループエンドパラメータ ループスタートパラメータの場所から再び処理を行なうことを指定します。

SPBの定義行は、行頭に“@S”を付けます。以下は、SPBの定義例です。

; a   b   c1           c2            c3            c4       c5
@S1,  0,  24,8,+1000,  48,16,-1000,  24,8,0,       @E
@S2,  0,  @S,0,        24,8,+1000,   48,16,-1000,  24,8,0,  @L

各引数の内容は、以下のとおりです。

1行目

解説
a 1 SPB番号。
番号を1にします。
b 0 イニシャルパラメータ。
バリューを0にします。
c1 24,8,+1000 スケールパラメータ。
24mcで0から+1000まで8段階でバリューを変化させます。3mcごとに+125, +250, +375, +500, +625, +750, +875, +1000とバリューが変化します。
c2 48,16,-1000 スケールパラメータ。
48mcで+1000から-1000まで16段階でバリューを変化させます。
c3 24,8,0 スケールパラメータ。
24mcで-1000から0まで8段階でバリューを変化させます。
c4 @E エンドパラメータ。

2行目

解説
a 2 SPB番号。
番号を2にします。
b 0 イニシャルパラメータ。
バリューを0にします。
c1 @S,0 ループスタートパラメータ。
バリューを0にします。
c2 24,8,+1000 スケールパラメータ。
24mcで0から+1000まで8段階でバリューを変化させます。
c3 48,16,-1000 スケールパラメータ。
48mcで+1000から-1000まで16段階でバリューを変化させます。
c4 24,8,0 スケールパラメータ。
24mcで-1000から0まで8段階でバリューを変化させます。
c5 @L ループエンド・パラメータ。


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