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SPBを使用して、連続的にパラメータを制御することを、シーケンシャル・パラメータ・コントロール(SPC)と呼びます。これを設定するための命令群です。
SPCにより制御されるパラメータは、「本来そのパラメータを設定する命令」に加算されたのち出力されます(「相関する」と記述しています)。例えば、“SB”命令はピッチベンドを制御しますが、本来ピッチベンドを設定する“@B”命令の値と加算されたのち出力されます。
すべてのSPC命令には、末尾に“〔{SPB番号}〔,{SPCスピード},〔{SPCディレイ}〕〕〕”というパラメータを与えることができます。
{SPB番号}は、制御に使用するSPBの番号です。0または定義したSPBの番号を指定します。省略時は最近のSPC命令の{SPB番号}が与えられます。0はSPCを停止するのに使います。
{SPCスピード}は、SPCの速度です。0または1〜256〜16384を指定します。省略時は最近のSPC命令の{SPCスピード}が与えられます。256が標準(1倍)となっており、1〜16384が1/256倍速〜64倍速となります。0はSPCを停止するのに使います。
{SPCディレイ}は、ノートオンにSPCを同期させるための値です。-1または音長値を指定します。省略時は最近のSPC命令の{SPCディレイ}が与えられます。音長値を指定すると「毎ノートオンから指定音長後」にSPCが同期して開始します。-1を指定すると、当命令と同時にSPCが開始し、ノートオンに同期しません。
S 指定のコントロール・チェンジをSPBで制御します。 SB ピッチベンドをSPBで制御します。 SC チャンネル・プレッシャーをSPBで制御します。 SD データ・エントリー(CCナンバー6)をSPBで制御します。 SK ポリフォニック・キープレッシャーをSPBで制御します。 SM モジュレーション・デプス(CCナンバー1)をSPBで制御します。 SP パンポット(CCナンバー10)をSPBで制御します。 SV メイン・ボリューム(CCナンバー7)をSPBで制御します。 SW エクスプレッション(CCナンバー11)をSPBで制御します。
書式 S{CCナンバー}〔,〔{SPB番号}〕〔,〔{SPCスピード}〕〔,〔{SPCディレイ}〕〕〕〕 解説 指定のコントロール・チェンジをSPBで制御します。
{CCナンバー}は、制御を行なうコントロール・チェンジの番号です。0〜127を指定します。
{SPB番号}は、制御に使用するSPBの番号です。0または定義したSPBの番号を指定します。
{SPCスピード}は、SPCの速度です。0または1〜256〜16384を指定します。
{SPCディレイ}は、ノートオンにSPCを同期させるための値です。-1または音長値を指定します。
参照 @G
M
P
V
W
${CONTROL-CHANGE:}
${MODULATION:}
${PANPOT:}
${VOLUME:}
${EXPRESSION:}
用例 エクスプレッション(CCナンバー11)をSPBで制御します。
; SPBの定義 ; a b c1 c2 c3 c4 c5 @S1, 0, @S,0, 6,3,+32, 12,6,-32, 6,3,0, @L ; 初期設定 3 @%0 ; クロック数表記を基本 3 U64 ; ONベロシティ64 3 U*64 ; OFFベロシティ64 3 @Q1 ; ゲート長は音長からゲートを引いたもの 3 L192,2 ; 音長192mc, ゲート長190mc (192-2) 3 O4 ; オクターブ4 ; 発声 3 W64 ; エクスプレッション64 3 S11,1,256,48 ; CCナンバー11, ; SPB番号1, SPCスピード256, SPCディレイ48 3 CCCC ; Cを発声
書式 SB〔{SPB番号}〕〔,〔{SPCスピード}〕〔,〔{SPCディレイ}〕〕〕 解説 ピッチベンドをSPBで制御します。
{SPB番号}は、制御に使用するSPBの番号です。0または定義したSPBの番号を指定します。
{SPCスピード}は、SPCの速度です。0または1〜256〜16384を指定します。
{SPCディレイ}は、ノートオンにSPCを同期させるための値です。-1または音長値を指定します。
“@B”“@N”“${PITCH-BEND:}”命令と相関します。
参照 @B
@N
${PITCH-BEND:}
${RPN-PITCH-BEND-SENSITIVITY:}
${BENDER-RANGE:}
用例 ピッチベンドをSPBで制御します。
; SPBの定義 ; a b c1 c2 c3 c4 c5 @S1, 0, @S,0, 6,3,+1000, 12,6,-1000, 6,3,0, @L ; 初期設定 3 @%0 ; クロック数表記を基本 3 U64 ; ONベロシティ64 3 U*64 ; OFFベロシティ64 3 @Q1 ; ゲート長は音長からゲートを引いたもの 3 L192,2 ; 音長192mc, ゲート長190mc (192-2) 3 O4 ; オクターブ4 ; 発声 3 @B0 ; ピッチベンド0 3 SB1,256,48 ; SPB番号1, SPCスピード256, SPCディレイ48 3 CCCC ; Cを発声
書式 SC〔{SPB番号}〕〔,〔{SPCスピード}〕〔,〔{SPCディレイ}〕〕〕 解説 チャンネル・プレッシャーをSPBで制御します。
{SPB番号}は、制御に使用するSPBの番号です。0または定義したSPBの番号を指定します。
{SPCスピード}は、SPCの速度です。0または1〜256〜16384を指定します。
{SPCディレイ}は、ノートオンにSPCを同期させるための値です。-1または音長値を指定します。
“@C”“${CHANNEL-PRESSURE:}”命令と相関します。
参照 @C
${CHANNEL-PRESSURE:}
用例 チャンネル・プレッシャーをSPBで制御します。
; SPBの定義 ; a b c1 c2 c3 c4 @S1, 0, @S,0, 12,6,+32, 12,6,0, @L ; 初期設定 3 @%0 ; クロック数表記を基本 3 U64 ; ONベロシティ64 3 U*64 ; OFFベロシティ64 3 @Q1 ; ゲート長は音長からゲートを引いたもの 3 L192,2 ; 音長192mc, ゲート長190mc (192-2) 3 O4 ; オクターブ4 ; 発声 3 @C0 ; チャンネル・プレッシャー0 3 SC1,256,48 ; SPB番号1, SPCスピード256, SPCディレイ48 3 CCCC ; Cを発声
書式 SD〔{SPB番号}〕〔,〔{SPCスピード}〕〔,〔{SPCディレイ}〕〕〕 解説 データ・エントリー(CCナンバー6)をSPBで制御します。
{SPB番号}は、制御に使用するSPBの番号です。0または定義したSPBの番号を指定します。
{SPCスピード}は、SPCの速度です。0または1〜256〜16384を指定します。
{SPCディレイ}は、ノートオンにSPCを同期させるための値です。-1または音長値を指定します。
この命令に先立って、RPNやNRPNのレジスタ番号を設定しておく必要があります。
コントロール・チェンジ6番を設定する命令(“@G”など)に相関します。
参照 @G
${CONTROL-CHANGE:}
${DATA-ENTRY:}
${RPN:}
${NRPN:}
用例 データ・エントリーをSPBで制御します。
; SPBの定義 ; a b c1 c2 c3 c4 c5 @S1, 0, @S,0, 6,3,+32, 12,6,-32, 6,3,0, @L ; 初期設定 3 @%0 ; クロック数表記を基本 3 U64 ; ONベロシティ64 3 U*64 ; OFFベロシティ64 3 @Q1 ; ゲート長は音長からゲートを引いたもの 3 L192,2 ; 音長192mc, ゲート長190mc (192-2) 3 O4 ; オクターブ4 ; 発声 3 ${RPN-RESONANCE:$40,$00} ; RPNレゾナンス$40 3 SD1,256,48 ; SPB番号1, SPCスピード256, SPCディレイ48 3 CCCC ; Cを発声
書式 SK〔{ノート値}〕〔,〔{SPB番号}〕〔,〔{SPCスピード}〕〔,〔{SPCディレイ}〕〕〕〕 解説 ポリフォニック・キープレッシャーをSPBで制御します。
{ノート値}は、ノートの番号です。ノート値を指定します。省略時は最近の発声命令のノート値が与えられます。
{SPB番号}は、制御に使用するSPBの番号です。0または定義したSPBの番号を指定します。
{SPCスピード}は、SPCの速度です。0または1〜256〜16384を指定します。
{SPCディレイ}は、ノートオンにSPCを同期させるための値です。-1または音長値を指定します。
参照 C〜B
!!
用例 ポリフォニック・キープレッシャーをSPBで制御します。
; SPBの定義 ; a b c1 c2 c3 c4 @S2, 0, @S,0, 12,6,+32, 12,6,0, @L ; 初期設定 3 @%0 ; クロック数表記を基本 3 U64 ; ONベロシティ64 3 U*64 ; OFFベロシティ64 3 @Q1 ; ゲート長は音長からゲートを引いたもの 3 L192,2 ; 音長192mc, ゲート長190mc (192-2) 3 O4 ; オクターブ4 ; 発声 3 !!60,0 ; ポリフォニック・キープレッシャー60(O4C),0 3 SK60,1,256,48 ; SPB番号1, SPCスピード256, SPCディレイ48 3 !60!60!60!60 ; 60(O4C)を発声
書式 SM〔{SPB番号}〕〔,〔{SPCスピード}〕〔,〔{SPCディレイ}〕〕〕 解説 モジュレーション・デプス(CCナンバー1)をSPBで制御します。
{SPB番号}は、制御に使用するSPBの番号です。0または定義したSPBの番号を指定します。
{SPCスピード}は、SPCの速度です。0または1〜256〜16384を指定します。
{SPCディレイ}は、ノートオンにSPCを同期させるための値です。-1または音長値を指定します。
“M”“${MODULATION-DEPTH:}”“${MODULATION:}”命令と相関します。
参照 M
${MODULATION-DEPTH:}
${MODULATION:}
用例 モジュレーション・デプスをSPBで制御します。
; SPBの定義 ; a b c1 c2 c3 c4 @S2, 0, @S,0, 12,6,+64, 12,6,0, @L ; 初期設定 3 @%0 ; クロック数表記を基本 3 U64 ; ONベロシティ64 3 U*64 ; OFFベロシティ64 3 @Q1 ; ゲート長は音長からゲートを引いたもの 3 L192,2 ; 音長192mc, ゲート長190mc (192-2) 3 O4 ; オクターブ4 ; 発声 3 M0 ; モジュレーション・デプス0 3 SM1,256,48 ; SPB番号1, SPCスピード256, SPCディレイ48 3 CCCC ; Cを発声
書式 SP〔{SPB番号}〕〔,〔{SPCスピード}〕〔,〔{SPCディレイ}〕〕〕 解説 パンポット(CCナンバー10)をSPBで制御します。
{SPB番号}は、制御に使用するSPBの番号です。0または定義したSPBの番号を指定します。
{SPCスピード}は、SPCの速度です。0または1〜256〜16384を指定します。
{SPCディレイ}は、ノートオンにSPCを同期させるための値です。-1または音長値を指定します。
“P”“${PANPOT:}”命令と相関します。
参照 P
${PANPOT:}
用例 パンポットをSPBで制御します。
; SPBの定義 ; a b c1 c2 c3 c4 c5 @S1, 0, @S,0, 6,3,+63, 12,6,-63, 6,3,0, @L ; 初期設定 3 @%0 ; クロック数表記を基本 3 U64 ; ONベロシティ64 3 U*64 ; OFFベロシティ64 3 @Q1 ; ゲート長は音長からゲートを引いたもの 3 L192,2 ; 音長192mc, ゲート長190mc (192-2) 3 O4 ; オクターブ4 ; 発声 3 P64 ; パンポット64 3 SP1,256,48 ; SPB番号1, SPCスピード256, SPCディレイ48 3 CCCC ; Cを発声
書式 SV〔{SPB番号}〕〔,〔{SPCスピード}〕〔,〔{SPCディレイ}〕〕〕 解説 メイン・ボリューム(CCナンバー7)をSPBで制御します。
{SPB番号}は、制御に使用するSPBの番号です。0または定義したSPBの番号を指定します。
{SPCスピード}は、SPCの速度です。0または1〜256〜16384を指定します。
{SPCディレイ}は、ノートオンにSPCを同期させるための値です。-1または音長値を指定します。
“V”“${VOLUME:}”“${MAIN-VOLUME:}”命令と相関します。
参照 V
${VOLUME:}
${MAIN-VOLUME:}
用例 メイン・ボリュームをSPBで制御します。
; SPBの定義 ; a b c1 c2 c3 c4 c5 @S1, 0, @S,0, 6,3,+32, 12,6,-32, 6,3,0, @L ; 初期設定 3 @%0 ; クロック数表記を基本 3 U64 ; ONベロシティ64 3 U*64 ; OFFベロシティ64 3 @Q1 ; ゲート長は音長からゲートを引いたもの 3 L192,2 ; 音長192mc, ゲート長190mc (192-2) 3 O4 ; オクターブ4 ; 発声 3 V64 ; メイン・ボリューム64 3 SV1,256,48 ; SPB番号1, SPCスピード256, SPCディレイ48 3 CCCC ; Cを発声
書式 SW〔{SPB番号}〕〔,〔{SPCスピード}〕〔,〔{SPCディレイ}〕〕〕 解説 エクスプレッション(CCナンバー11)をSPBで制御します。
{SPB番号}は、制御に使用するSPBの番号です。0または定義したSPBの番号を指定します。
{SPCスピード}は、SPCの速度です。0または1〜256〜16384を指定します。
{SPCディレイ}は、ノートオンにSPCを同期させるための値です。-1または音長値を指定します。
“W”“${EXPRESSION:}”命令と相関します。
参照 W
${EXPRESSION:}
用例 エクスプレッションをSPBで制御します。
; SPBの定義 ; a b c1 c2 c3 c4 c5 @S1, 0, @S,0, 6,3,+32, 12,6,-32, 6,3,0, @L ; 初期設定 3 @%0 ; クロック数表記を基本 3 U64 ; ONベロシティ64 3 U*64 ; OFFベロシティ64 3 @Q1 ; ゲート長は音長からゲートを引いたもの 3 L192,2 ; 音長192mc, ゲート長190mc (192-2) 3 O4 ; オクターブ4 ; 発声 3 W64 ; パンポット64 3 SW1,256,48 ; SPB番号1, SPCスピード256, SPCディレイ48 3 CCCC ; Cを発声