この日記はGNSで生成しています。 |
_ CVによって壊されたはずのリズムに文句を言わない理由。ひとつは「テキストはそのまま残っていること」・・・CVを別個にして考えることができるから。もうひとつは「AVGの音声である」から。
_ テキストを目で読む入力には「実時間」を考慮する必要がありません・・・ある1行を読むのが0.5秒でも5秒でも入力結果に差は発生しません。しかし、音声による入力には「実時間」がリズムを表現するための重要なパラメータとなります。たとえば「聞いてる?」「ああ」と会話があった場合、このふた言の「間」が0.5秒であるか5秒であるかは演出の重要な一要素であり、入力結果に重大な影響を与えます。
_ 多くのAVGの音声は「読んだことを示す読者のリアクション(クリック)を要求する」という仕様があります。これにより、前述の「間」をどれくらいにしたいかを作者は設定することができません。ここですでに「リズム」そのものが存在しないことになります。ついで言うと、この仕様のAVGの多くは「主人公の声がない」という仕様を含んでいます。つまりは完全な形の「会話」すら耳から入力されることはない、ということになります。会話を表現できなくて何のための音声?・・・ということで意味がないから飛ばしてしまう人も多いわけで。
_ 実は、上記のようなAVGの読者は「一度聞いた音声をパラメータに、会話形式に脳内再生」することでようやく完成した表現として入力することを要求されています。入力リズムは要求されていません。だから文句が出ないんではないかと思います。少なくともわしはそうです。
_ 余談。脳内再生すなわちセルフフィードバック・・・それはつまり「萌え」の重要な要素です。音声を入れることで「萌え」度が上がるという定説は、このへんが理由なんじゃないかと。
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DCKanonの問題である「喋るためのものではない脚本で喋ることによる違和感」については、わしは無視しています。そのへんはいろいろな事情を知ってしまっているから、というつまらん理由ですが。
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